私が小説を読み始めたのは、50代も半ばになってからです。
それまでは自己啓発本と実用書ばかり読み漁っていました。
でももう、読む本がなくたったというか、どの本も同じネタの繰り返しであることに気づいてしまったのです。
そんなとき出会ったのが藤岡陽子さんの小説です。
彼女のテーマは、「生と死」 です。
2018年には 「むかえびと」 がTVドラマ化もされましたが、彼女はいまでも看護師として勤務をつづけているというから驚きです。
彼女の小説を読むと、涙と嗚咽にまじって体内からストレス物質が吐き出されて、とてもスッキリします。
還暦を過ぎたオッサンが、涙をぼろぼろ流して大声で泣き叫んでいるのを想像すると、我ながら気持ち悪いですね。
でもそのあと、腹の底から 「いっちょ、やったるで~!」 とチャレンジ精神が湧き出てくるから不思議です
『海とジイ』小学館 /著者・藤岡陽子
「海とジイ」 の副題は 「わたしは何をのこせるだろう」 です。
人生という荒波を乗り越え、落陽のときを迎える者たちが見せてくれる 「生き抜く姿」 とは・・・
親は一所懸命子供を育て、教えますが、それでも限界はあります。
そんなとき、長い人生を生き抜いてきたジイの背中を見て子供が悟り成長する。 そんな物語です。
ジイ、かっこいい!
俺もそんなジイになりたい!
とくに若い人に、「希望をもってもらうお手伝いができれば」 と、少しだけ工夫しながら生きております。
最期にこの本から。
「人生は短い。今日一日を限界まで生きろ」
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