3/23 断熱と気密は別物


外断熱のサイトに必ずと言っていいほど書かれているのが、「外断熱は気密性が高い」「内断熱は気密性が低くなりやすい」

という行ですが、断熱と気密の関係はまったくありません

コンクリートの建物はもともと気密性が高く、鉄骨や木造の建物は気密性が低くなりやすい。ただそれだけです。

ですからコンクリートで家を建てれば、外断熱でも内断熱でも、気密性は必ず高くなります。

 

ところで、「気密性」とは何でしょう?

なんだか息苦しさを感じるネーミングですね。でもご安心ください、ぜんぜん息苦しくありませんよ。

気密性に優れた家とは、隙間がない家という意味なんです。

 

「そもそも、建物に隙間なんてあるのか?」と驚かれるかもしれませんが、一般の家は雨漏りしなければ合格!

というレベルで建てているので、いたるところに隙間があるのがフツーです。

「隙間」で一番困るのは、隙間風と湿気です。

真冬の隙間風がスースー寒いことは容易に想像できますよね。

隙間があると、蒸し暑い夏にせっかく除湿しても湿気がどんどん入ってきます

それは電気代にもろに跳ね返って、隙間の無い家に比べて隙間だらけの家の電気代は3倍ほどかかると思ってください。

 

「これは聞き捨てならん!」 ですよね。

2021818日、小雨。絶対湿度21.5g/㎥・気温25.1℃・相対湿度93

暑くはないけど、霧の中にいる気分。今年はこんな日がおおく滅入ってしまいそう・・・

 

事務所に入ると案の定、絶対湿度20.2%・気温26.6℃・湿度80%。ムッとした閉塞感がたまらないので、

1019分にそれまで27℃設定だったエアコンを26℃に下げました。

するとどんどん除湿して7分後には絶対湿度15.9g/㎥まで一気に下がりました。

 

設定温度に達したらしくエアコンはその直後にトップして送風状態になり、その7分後の1033には絶対湿度は18.4g/㎥へ上がっていきました。

さらにその7分後1041には、19.8gに、1048には20.3g/㎥と、元の木阿弥・・・

その間の気温はほとんど上がっていません。

 

エアコンで除湿しても、20分ほどしか持たず、もとのジメジメした閉塞感でたまらない室内に戻ってしまいます。なぜそうなるのでしょうか?

 

それは、私の事務所が隙間だらけだからです。私の事務所はバブル期に建てたので、デザインオンリーで環境のことをひとつも考えてなかったからです。ちなみに単純C値を計算してみたら、なんと6.6㎠/㎡もありました。

まさに穴の開いたボートから、水をかき出している状態で、電気代の垂れ流しです。

これは、省エネに無頓着な設計をしたら地獄になるという反面教師です。

 

でも、心配ご無用です。痛い目にあった私が完璧に隙間がないお家を建ててご覧にいれます。