ワイキキで絶対湿度が16g/㎥を超えることは、まずありません。
たとえば2021年8月18日の最高気温は30℃、相対湿度は51%です。
これを絶対湿度で示すと15.5g/㎥です。
この状態なら汗をかいてもすぐに蒸散するので、木陰にいればとても爽やかです。
ハワイに何度か行かれた方なら、この感覚を思い出されたことと思います。
もう一つ、ハワイの特徴は常に適度なそよ風が吹いていることです。
グラフの一番下の欄は風速を示しています。
時速15キロというのは、自転車に乗っているときの気持ちいい風です。
これをヤグロー先生のグラフで確認してみたいと思います。お疲れの方は読み飛ばしてくださってOKです。
2021年8月18日のワイキキの最高気温は30℃、相対湿度は51%です。
まず気温ですが、左の乾球温度30℃のところに印をつけます。
つぎに右端の湿球温度ですが、相対湿度51%は湿球温度22℃に相当します。
その2点を線で結びます。(紫ライン)
ワイキキの木陰にいて、そよ風が来ないときの体感温度は26℃となります。
これは「カラッと爽快」な感じで「暑いね」という言葉は出てこないはずです。
そのとき、ふわーっとそよ風が吹いてきました。
自転車に乗っているときくらいの気持ちいい適度なそよ風です。
それをヤグロー先生のグラフに当てはめると、気流3.5m/秒(=12.6km/時)のラインとの交点で、この時の体感温度は23℃ということになります。
さすがに23℃は肌寒いはずなので実感と一致しませんが、そこはグラフで示す限界でして、そよ風の効果を示していると理解してあげてください。(なんせ1930年に実験と作成)
この「気温は高いが湿度が低めで、そよ風が吹いている状態」は、あなたがあのとき体感されたワイキキのオープンカフェと同じ感覚です。
あなたは、ハワイへ行ってわざわざクーラー効いたガラス張りのカフェを選びますか? そんなことはしないはずです。
ハワイのだいご味はやはりオープンカフェです、よね。
話が長くなりましたが、そんな空間をできる限りエコで創るためにすべきことは5つあります。
エコ&優雅 対策1 : 隙間をなくす👈コンクリート造
エコ&優雅 対策2 : 建物に熱を侵入させない👈しっかり断熱
エコ&優雅 対策3 : 赤外線の侵入を防ぐ👈庇・外付ブラインド・高性能遮熱ガラス
エコ&優雅 対策4 : 換気による湿気をシャットアウト👈全熱交換型ロスナイ
エコ&優雅 対策5 : ランダムなそよ風をつくる(ただし歩く程度の速さ)
上記のうち、特に知恵が必要なのは、対策3と5です。
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