外断熱の建物に住まうと、これまでの冷暖房に対する認識を新たにする必要があります。
といっても難しくはありません。車の燃費のことを思い出してみてください。
高速道路で80~100キロくらいでずーっと走っていると意外と燃費って伸びますよね。
それに対して街中の混雑した道路を走るときは、信号ごとにブレーキを踏んで、青になったらアクセルを踏む。この繰り返しですから燃費が悪くなるのは当然です。
外断熱の家での冷暖房は、70キロくらいでクルージングするイメージでお願いします。
要するに24時間ずっとONのままにしておいてください。
もちろんアシストが必要ないときは自動的にOFFになります。
「でも、そんなことしたら光熱費で破産するのではないか?!」とご心配の方のために、グラフを用意しました。
といっても、エクセルギーの権威である宿谷昌則教授の著書からお借りしたものですが・・・。
このグラフの条件は真冬で、外気温度は0℃で、室内温度を20℃に維持するための必要なエクセルギー消費を示したものです。
左は無断熱のコンクリートの家です。エクセルギー垂れ流し状態ですね。
右は、50㎜の外断熱を施したコンクリートの家です。
外断熱の家は、はじめて暖房をONにしたとき30数時間はエクセルギーをたくさん消費しますが、
その後は燃費が良くなります。
冷暖房はつけたり消したりするのではなく、ずっとONのままにしてほしいとお願いしている理由はここにあります。
ちなみに、「外断熱の家」とひとくくりに言いましたが、
外断熱工法の家でも燃費の良い家と、そうでない家があります。
燃費の良い外断熱の家の作り方にはコツがあり、その性能はきっちりと計算できるので、
新築の時に極限まで燃費の良い外断熱の家をめざすべきです。
なぜなら性能をアップさせたからといって、それほど建築コストは増えないからです。
さあ、思い切って超高性能な外断熱をめざしましょう!
コメントをお書きください