入居者が退去なさる時、「何が気に入らなかったのか」と尋ねても、本心は聞けません。
「上階の入居者が夜中に暴れるので、管理人に何度注意してもらってもダメだった」など具体的にひどい理由があるときは信用できますが、たいていの理由は嘘です。
なぜなら、相手を傷つけない、そして自尊心を保全するために作った理由しか言ってくれないからです。
また、賃貸斡旋業が良くやるアンケートは何の役にも立ちません。
「あると嬉しい設備は?」なんてアンケートをよく見かけますが、そりゃ、あるに越したことはないですよね。
それぞれの項目に値段がついていたら別ですが、そんなアンケートは見たことがありません。
たとえば、私が設計する賃貸マンションのキッチンはIHですが、ちゃんと入居してくれます。
そして、1階の住戸にもちゃんと入居してくれます。なぜなら、それなりのメリットを付けるからです。
入居契約直前は、真剣勝負です。そのときの発言のみ信用できます。
私は、プロパティマネージャーの生きた調査を基に、費用対効果の優れた設計をするので、入居者の厳しいチェックに耐える賃貸マンションをつくっています。まあ、あらかじめ過去問をしっかりやって、試験に臨むようなものでしょうか。
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