家づくりは一生一代の大事業です。
しかし練習する機会はなく、ぶっつけ本番なのが現状です。
これでは高い買い物をさせられるのは明白です。
私は自宅を3回建て、200軒以上のお客様の家を設計監理してきました。その現場で知り得た建築業界の裏事情と、
賢い対処法をあなたに伝授したいと思います。
「はじめての家づくりで成功してもらいたい!」
これが私の切なる願いです。
身を挺して、あなたにブログを捧げます。
2022.02.25
家づくり成功の道先案内人 一級建築士 安田昌弘
家オタク
「家は3回建ないと理想の家にならない」という言い習わしがありますが、実際に3回建てた人は少ないのではないでしょうか。
私は物心ついた頃から家オタクで、少々、いや、かなりキモイ子供だったかもしれません。
ふつうの子ならウルトラマンの真似をしたりミニカーを集めたりしていたのに、私は友達の家をまわってインテリアを研究したり、親戚の家をめぐって間取りを調べたりしておりました。
今でも思い出すのはお医者様の息子の家です。
私の家は小さな衣料雑貨店を営み、3つしかない部屋に9人が暮らす借家住まいでした。
人口密度は渋谷の交差点並みです。
母は朝の暗いうちから「おくどはん」に薪をくべてご飯を炊いてくれました。
炊飯器はおろか電気冷蔵庫もなく、毎朝、氷やさんが太いタイヤの自転車でやってきて、氷を鎌でひっかけて木製冷蔵庫の一番上のドアに入れてくれます。
もちろん冷暖房設備などあるはずもなく、木製の窓から隙間風が入り放題でした。
暖を取るのは火鉢ひとつ。
祖父は火鉢の墨のもりが主な仕事で、私は火鉢に跨ってしょっちゅう叱られておりました。
ところがお医者様のせがれの家には暖炉がありました。
しかも窓にはウッド調の四角い箱がついており、そこから涼しい風が吹き出してくるではありませんか!
台所では丸い筒からはふんだんなお湯が沸き出る。
点火の瞬間、ボッ!というのが怖かったのを覚えています。
お手伝いさんが太いホースの先で床をなぞっている・・・
なるほど、これはアメリカのホームドラマで見た電気掃除機にちがいない!。
でも、ぜんぜん羨ましいとは思いませんでした。
「ヨソはよそ、ウチはうち」が家訓だったからです。
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