家づくりは一生一代の大事業です。
しかし練習する機会はなく、ぶっつけ本番なのが現状です。
これでは高い買い物をさせられるのは明白です。
私は自宅を3回建て、200軒以上のお客様の家を設計監理してきました。その現場で知り得た建築業界の裏事情と、
賢い対処法をあなたに伝授したいと思います。
「はじめての家づくりで成功してもらいたい!」
これが私の切なる願いです。
身を挺して、あなたにブログを捧げます。
2022.02.25
家づくり成功の道先案内人 一級建築士 安田昌弘
家を3回建てたらどうなったか?
結論から先に申し上げますと、「はい、貧乏になりました」(笑)
最初の家は、28歳の時に初めて自分で設計した小さな家。
生来の家オタクと、アメリカ文化への強烈なあこがれから、もらった給料は全部貯金して一目散に自宅を建てました。
それはピーターラビットの家のように小さく可愛い家で、当時、主婦の友社から出ていた「ふたりの部屋」というインテリア雑誌の取材を受けました。今思っても悪くない設計だったと思います。
ところがその数年後にバブルが到来して、2900万円のその家が8800万円で売れたのです。
私は京都の街を見下ろせる高台に大きな土地を買い、巨大な家を建ててしまったのです。
建築費は全額借金しました。
いろんな思いはあったにしても、どうみても無駄に大きすぎる家でした。
ご近所からバッシングを受けて、妻や子供に辛い思いをさせてしまったことも反省しています。
バブル崩壊の数年後、1999年に私は外断熱と巡り合いました。
それは私の建築人生の転換期となりました。
それまではデザインや間取りにばかりに目が行き、建築物に温熱環境や燃費性能が存在すること自体を知りませんでした。
まったく、青天の霹靂でした。
それは「建築物理」という領域であり、一級建築士の学科にもなく、まったく一から勉強しました。
札幌の建築物理の専門家に指南を受けているうちに、家の中にハワイの気候が創れることもわかりました。
そうしているうちに、建築物理に沿った燃費が良くて快適な空間を是が非でも創りたいという思いがふつふつと沸き、
どうにもとまらなくなったのです。
それと同時に、脳裏に焼き付いていた無駄に大きな家への反省、バブル崩壊や年金基金の危なっかしさなどが重なり、
省エネ+快適+健康+自分年金をコンセプトに今一度、自宅を建ててみたくなりました。
ひとつ言い訳をするとしたら、クライアントに健康・快適な家をお勧めするその前に、自分で実験しておかないと申し訳ないという気もありました。
3度目の家は時代とマッチして、日経ヴェリタスの「自分年金住宅」という企画取材を受け、
また、テレビ東京のWBS(ワールド・ビジネス・サテライト)で照会されました。
取材のポイントは、子供部屋をワンルームマンション形式にしておいて、
子供が巣立ったらその部屋を賃貸して年金の足しにしようという部分でした。
3度目の家は、方向性としては皆様にお勧めできる内容になりましたが、その後いろいろな方向から改善を重ねてきました。
私の人生のほぼ全ての時間とエネルギー、そしてお金を使って研究 → 実験 → フィードバック → 改善 を繰り返してきましたので、あなたは私と同じことを繰り返す必要はありません。
このブログを読み進めていただいて、コツをつかんでいただければ幸いです。
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