防音スタジオに住む! 木製フレーム(1)


天井と梁型は、防振ゴムとプラスターボードで隔離された構造体です。

その内側にスタジオの木造フレームを組み立てていきます。

いわば、ビルの中に一軒家を建てるようなものです。

しかも、クリアランスは20㎜しかなく、許容施工誤差は5㎜までです。

もちろん、レッカー車は使えない。

こんな非常識な設計を気持ちよく実現してくれたのは、リビング・アイさん(群馬県桐生市)です。頭が下がりました。

ちなみに、リビング・アイさんのコンセプトは「できない」を「できるにする」です。

限られた階高の中に、構造体である鉄骨の梁とスタジオ木製フレームが見事に組み合わされています。

しかも、両者は絶対に触れあってはいけない!

 

しかも木造フレームの組み立ては、フレームの内側からしかできない。柱に梁をどうやって取り付けるのか・・・

よほどしっかり取り付けておかないと、エレキベースやバスドラムの低域振動でフレームから異音を発生してしまう・・・

ビルの構造体とスタジオの木製フレームがみごとに組み立てられました。

サイレンサー換気ダクトも、設計通り納められました。

 

心の中で拍手!!

リビングアイさん、ありがとう。

 

あっ、忘れてた。 芸術的な施工が成功したのは、綿密な施工図と施工計画を作成してくださった、生和コーポレーション商業建築部の森下所長の存在があってのことです。